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刑事ジョン・ブック 目撃者

クリスマスですのでデジタルネタは一休みして映画を1本ご紹介。ハリソン・フォード主演で1985年公開の「刑事ジョン・ブック 目撃者」。ご存じインディ・ジョーンズ博士の主演で刑事ものとなれば、派手なアクション系かサスペンス系かという先入観を持ってしまいますが、ジャンル的にはむしろヒューマンドラマに分類したほうがよさそうな1本です。

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(多少ネタバレを含むので注意)

舞台はアメリカのペンシルバニア州。夫を亡くし、老いた義父と息子サミュエルと3人で暮らすアーミッシュの女性レイチェルは、息子と一緒に親戚の所に向かう旅行に出ますが、駅のトイレで偶然サミュエル少年が殺人事件を目撃してしまい、ハリソン・フォード演じる刑事ジョン・ブックが捜査を担当する事になります。アーミッシュとは、キリスト教の一派で現代文明を受け入れず、昔ながらの生活スタイルを守り通している人達の事。

ジョンは渋る彼らを警察署までなかば強引に案内し、サミュエル少年から事件のあらましを聞き捜査を進める内、実は犯人は同じ署内に勤める麻薬課のマクフィー刑事で、麻薬の横流しが行われている事が判明。その事実を自分の上司に報告しますが、その後すぐにマクフィー刑事から命を狙われ、マクフィーだけでなく自分の上司を含めた複数の署内の人間が犯罪行為に手を染めている事を悟ります。そして、このままでは自分だけでなくアーミッシュの母子の命も危ないと、車で2人をアーミッシュの村に送り届けますが、重傷を負っていたジョンはその直後意識を失い、村で看護を受ける事に。

村の人達の看護で一命を取り止めたジョンは、信頼できる同僚に依頼して自分達の所在を隠蔽し、その間に犯罪を公にする手だてを探ります。そしてアーミッシュの村で、乳搾りや大工仕事など村の作業を手伝ううち、徐々に彼らの価値観や生活スタイルを理解し始め、また、レイチェルとの間には淡い恋愛感情が芽生え始めます。しかし平穏な日々も束の間、ついに犯人達がジョンの居場所をつきとめ、ジョン達の口を封じるべく村に彼らの魔の手が...

この作品にはハリソン・フォード以外にも、日本の映画ファンに馴染みのある俳優がたくさん出演しています。ヒロインのレイチェル役は、トム・クルーズの出世作「トップ・ガン」で女教官を演じたケリー・マクギリス。現代的な女教官役とはまったく対照的に、保守的な社会で生きる女性を美しく演じています。悪役の黒人警官を演じるのは、「リーサル・ウェポン」シリーズでいつも主人公に振り回されていた中年刑事役のダニー・グローヴァー。なお、レイチェルに気のあるアーミッシュの男性は、ロシア系俳優アレクサンドル・ゴドゥノフ。「ダイ・ハード」でマクレーン刑事に弟を殺されてキレる凶悪なテロリスト役だった人で、この作品では温厚な役柄なのですが、彼がいつ暴れ出すんだろうと、見ていて気が気でありませんでした(笑)。

また、レイチェルの義父を演じたジャン・ルーブス(故人)という役者さんがいい味を出しています。初めての牛の乳搾りに四苦八苦するジョンに、「乳を触るのは初めてか?」と尋ね、ジョンが「こんなデカいのはな」とぶっきらぼうに答えると、そのジョークに大笑いするシーン。また、最初はジョンを厄介なよそ者として接していた彼ですが、最後の別れ際に「イギリス人に気をつけろよ(*)」と、言葉をかけてジョンを送り出す所には、ホロリとさせられました。
(*)アーミッシュの人達はドイツ系移民

この映画を観たい場合、大抵のレンタルショップで借りられると思いますし、DVDも廉価版が購入できます。また、昨年より行われている「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」という映画の特別上映企画で、50本の内の1本に選ばれており、これからだと神奈川の映画館で上映予定があります(ちょうどこの25日よりTOHOシネマズ ららぽーと横浜で上映があり)。

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