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Advanced/W-ZERO3[es]独断と偏見レビュー

ウイルコムのスマートフォン新機種・Advanced/W-ZERO3[es]がとうとう発表になり、結果としてこのブログでもお伝えしてきた情報通りの内容でしたが、以下に現行機からの変更点中心に概略を整理してみました。

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[基本スペック等]

幅50×高さ135×厚さ17.9mm(最薄部)、重さは充電池含むで157g(現行機は175g)。幅が6mm・厚さが約3mm薄くなっています。なお、「最薄部」とあるのは、液晶部分は薄く、握る部分はやや厚くなっているからです。

連続待受時間はランプ消灯時で約500時間、ランプ点灯時で約300時間、連続通話時間は約7時間と、CPUの高速化(416MHz→520MHz)・メモリ倍増等ハードを強化しながらも現行機と変わりません。

スライド式のキーボードは、数字キーがなくなった代わりに、一つ一つのキーが大きくなりました。人によって評価が分かれそうな所です。メモリカードはminiSDからmicroSDに変更になっています。

液晶下部のカーソルキー部分は、「Xcrawl」(エクスクロール)という名前の新機能ですが、タッチセンサータイプでなく、「ボタン自体が傾き、縁をなぞるように傾けていくことでスクロール操作などが行なえる」との事で、実際触ってみないと使い勝手のほどはなんとも言えません。
また、カーソルキー部分が大きくなった弊害か、起動させるソフトなどを設定しておける左右2つの「ソフトキー」が省略されたのは残念。液晶画面下部のメニューを爪でタップすれば同じ動作ができる事はできるのですが。

もう一つ大変残念なのが、スタイラスを入れておく収納部がなくなってしまった事。標準装備のスタイラスはストラップとして取り付けられるタイプになっていますが、なんとかスペースを確保できなかったのでしょうか?

[画面]
画面解像度がVGA(480×640)からWVGA(480×800)とアップし、画面のサイズも2.8インチから3インチにわずかに大きくなっています。ただしこのサイズから計算すると、縦画面時の幅(短辺)がわずかに狭くなっている事になりますが、一方で横画面での利用でインターネットでホームページを見る時など、800ドットの解像度があるのは大きなメリットですし、痛し痒しです。

なお、テンキーなんかいらないからもっと大きい液晶がいいという人は、W-ZERO3無印系の新機種も開発しているようなので、そちらを待ちましょう。

[ネットワーク機能]
多くの人が待ち望んでいたであろう無線LAN・赤外線通信が標準装備になりましたが、残念ながらBluetoothは搭載されませんでした。3つから1つ削るとすれば、無線LANはホットスポットでの高速なインターネット接続のためには外せませんし、赤外線通信は数あるスマートフォンの中でもっとも「普通のケータイ」っぽさを売りにしている端末として、メールアドレス交換などの際に是非欲しい機能ですし、日本での普及が今ひとつのBluetoothが犠牲になるのは仕方のない所でしょう。

[ソフトウエア関連]

OSがWindows Mobile5から6に変わった事による強化点は省略(こちらの記事参照)しますが、セキュリティ関係で書いておくと、メモリカードの暗号化と、(ハード分類の機能かもしれませんが)遠隔で端末をロックできるリモートロックに対応したのはポイント高いです。

付属ソフトではW-ZERO3メールに手書きメモ機能が加わり、英和・和英・国語などの辞書ソフト(DicLand)が標準添付になり、付属ソフトも含めて競合機と比較した場合のコストパフォーマンスの高さはなかなかのものです。
なお、GIGAZINE(写真多数)によると地図ソフトなど一部のソフトで、iPhoneライクな画面タッチでのスクロールができるようですが、ソフトがどこまで対応しているかは不明。

[総評]
今回ウイルコムがティーザー広告というプロモーション手法を採用したために、過度の期待をしすぎてがっかりした人もいるかもしれませんが、製品内容を客観的に評価すれば、W-ZERO3[es]の製品コンセプトを受け継いだ正常進化形の端末だと言えるでしょう。
ハードスペックを見た場合、ライバル機を上回る部分が確かにありますし、現在スマートフォンの新規購入もしくは買い換えを検討している人には有力な候補である事は間違いないと思います。

ただし、初めてこのジャンルの製品を検討している方にお断りしておきますが、スマートフォンという製品・特にWindows Mobile搭載機は、携帯電話というより、電話機能の付いたパソコンに近いものです。自分でソフトをインストールし、環境を自分好みにカスタマイズしていってこそ真価を発揮するものであって、そういうのが面倒、あるいはスキル的に自信がないという人にはまったくお勧めできません。その辺りを踏まえた上で慎重にご検討のほどを。

ニュースリリース
http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/press/2007/06/07/
製品情報ページ
http://www.willcom-inc.com/ja/lineup/ws/011sh/index.html

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