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恋のゆくえ

クリスマスですので、お気に入りの映画を1本ご紹介。1989年公開の「恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」。主演はミシェル・ファイファー(スージー・ダイヤモンド役)、ジェフ・ブリッジス(ジャック・ベイカー(弟)役)、ボー・ブリッジス(フランク・ベイカー(兄)役)。ミシェル・ファイファーは、「バットマン リターンズ」のキャット・ウーマン役の女優さん、というのが一番わかりやすいでしょうか?

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカーボーイズ

主演の2人、ジェフ・ブリッジスとボー・ブリッジスは、実生活でも実の兄弟ですが、この作品中ではバーやクラブでのピアノ演奏で生計を立てているしがないピアノデュオの兄弟を演じています。
弟のジャックはピアニストとしては天才的で、来る日も来る日も同じ曲を、音楽などにまるで興味のない飲み客相手に演奏する生活にうんざりしており、兄のフランクは、ピアノの才能はありませんが、良き家庭人であり、美しい妻と子供達のために、気の進まない仕事でも文句を言わず引き受ける堅物の常識人。

しかし、2人への出演依頼が段々少なくなってきたため、女性ボーカルを雇って巻き返す事を思いつき、オーディションでスージー・ダイヤモンドというちょっとはすっぱな美人を採用します(このオーディションが爆笑もの!)。彼女の素晴らしい歌声は評判を呼び、3人は一躍売れっ子になります。しかし彼女がグループに加わった事によって、兄弟の間に次第に不協和音が生じ始め...というのが大まかなストーリー。

この映画でジャックとスージーはお互いに相手に惹かれてはいますが、相手になかなか本心を見せようとせず、「恋のゆくえ」という邦題ですが、恋愛そのものはストーリーの主軸ではありません。また、彼らが売れっ子になるといっても所詮はバーやクラブといった狭い世界での話であって、この映画では波瀾万丈の大きな出来事というのはありません。
その代わりに彼らの味わった小さな成功と、最終的に3人それぞれが味わう失意を、時にはコミカルに、美しいジャズの音楽に乗せて丁寧に描いた作品です。

ストーリーの後半でミシェル・ファイファーが、ピアノの上に寝そべって「Makin' Whoopee」の名曲を歌うシーンはこの映画の白眉であり、その歌声は本職のシンガーに負けないほど。ミシェル・ファイファーはこの映画でアカデミー主演女優賞にノミネートされており、また、この映画の音楽はグラミー賞のベストアルバム賞、映画音楽部門賞を受賞している素晴らしいものです。

さて、この映画はほろ苦い大人向けのストーリーではありますが、別に暗く悲しい結末ではなく、3人が歩むそれからの新しい人生を暗示させる終わり方になっており、私はこの映画を観るたびに、彼らのその後の人生と、ジャックとスージーの恋のゆくえに思いを馳せずにはいられないのです。クリスマスシーズンにはぴったりの1本です。

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカーボーイズ

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