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iTunes StoreでDRMフリーの音楽提供開始

日本時間の昨日の夜、Appleから音楽関連の何か発表があるという情報が流れ、出てきた噂は2つ、1つはiTunes storeでついにビートルズの楽曲が取り扱い開始になるというもの、もう1つは英EMI提供の楽曲がDRM(コピー防止技術)フリーになるというもの。結局正解は後者のほうでした(ビートルズについて、ジョブズ氏は「私もいつ提供されるのか知りたい」と笑って答えたとの事)。

発表された内容によると、英EMIはiTunes Store始め他のネット配信サービスに対しても、DRMフリーの楽曲を提供し、iTunes StoreではDRMフリーの曲は従来のビットレートの2倍(256Kbps)で価格1.29ドル(0.3ドル値上げ)で提供し、従来通りのDRMあり・128Kbpsの曲も価格据え置きで継続販売されます。
なお、ビットレート2倍といってもそんなに劇的に音質がよくなる訳ではなく、私のような凡人の耳では聴き比べてかろうじて違いがわかるかどうか程度であり、ファイルサイズが大きくなるというデメリットもあります。

元々Appleのジョブズ氏が「音楽に関する考察」という書簡を公開し、DRM撤廃を訴えたのは今年の2月初めのこと、これに対しては懐疑的な意見が多かったのですが、実際に実現させてしまうジョブズ氏の手腕には脱帽するしかありません。
ただし、今のところは業界3位の英EMI(日本の東芝EMIとはほとんど関係なし)だけであり、他社がこれに追随するかどうかはまだなんとも言えません。もっともジョブズ氏は年内にはiTunes Storeの全楽曲の50%をDRMフリーにすると自信たっぷりに語っているようですが。

さらに日本は例によって事情が特殊であり、今回の動きに関してはまったく仲間はずれです。今回のDRMフリーの動きが業界全体に波及するのか、そしてそれが日本にも波及するのかは、英EMIの始めた壮大な実験が、同社の業績にどのような影響を及ぼすかを見届けないことには、安易に結論は出せないでしょう。

ジョブズとEMI、ビットレート2倍&DRMフリーダウンロードサービスを発表
http://japanese.engadget.com/2007/04/02/emi-jobs-drm/

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