« G-SHOCK25周年記念モデル「Rising White」 | メイン | comono HandyMemoバージョンアップ(V1.40) »

ソニーのデジタル一眼中級機について

今日7月21日が何の日かというと、ソニーのデジタル一眼レフ「α100」発売からちょうど1周年の記念日です。正直αユーザの中で、1年経っても2機種目が発売になっていないと想像できていた人はほとんどいなかったと思いますし、私の予想も大ハズレに終わってしまった訳ですが、1周年を記念して、カメラをやっている人以外にはほとんど関心がないであろう「中級機」の話などを(長文)。

ソニーα 中級機
ソニーの中級機の画像(製品でなくモック)
米Sonyのホームページに元の画像あり。
http://news.sel.sony.com/en/image_library/consumer/digital_imaging/digital_cameras/dslr

エントリ機市場の動向

現在デジタル一眼の初心者向け、いわゆるエントリ機クラスではニコン・キヤノンの2強にその他大勢という図式になっています。まったく意外だったのはニコンの躍進ぶりで、現行機のD40が出た時に、まさかこの機種の登場で、キヤノンのEOS Kissシリーズの不動の地位が揺らぐとは想像もしませんでしたし、きっとニコンの人達自身が一番びっくりしているのではと思います。
1年前にソニーのα100が出た当初、瞬間風速的にトップシェアを奪いましたが、その後競合機が各社から登場した事で、現在ではその頃の勢いはまったくありません。その点では、早い時期にソニーがエントリ市場のてこ入れを図るのは十分あり得る事ですし、1年目のタイミングでD40対抗の廉価版エントリ機を投入してくるだろうというのが私の予想だった訳ですが、まったくの空振りに終わりました。

そもそもデジタル一眼の中級機とは?

PMAの時にソニーから、最上位機と中級機の2機種の発表があり、そのうちの1機種は年内に発売すると宣言していましたし、先日海外のサイトで中級機の「流出写真」が出てきていましたので、次にソニーから登場するのが中級機である可能性が高くなったと思いますが、そもそも「中級機」というのはどのような製品なのでしょうか?

具体的な機種名で言えば、キヤノンのEOS 30D・ニコンのD80・ペンタックスのK10Dといった辺りの製品(12~15万円クラス)ですが、ソニーのエントリ機であるα100と、中級機のD80・K10Dを比べると、価格帯はそれほど離れていないので、同じクラスのカメラだと誤解している人が結構いらっしゃいます。
しかし、α100の発表時のリリース文を読むと、「デジタル一眼レフカメラをはじめて使うお客様」という表現がありますし、逆にD80やK10Dのリリースを読むと「ハイアマチュア向け」といった表現があり、それぞれの製品で、はっきり別の層をターゲットにしている事がわかります。

もっとも、エントリ機の中では一番高い部類のα100と、中級機としては一番安い部類のD80やK10Dとでは、スペック的にも似通った所が確かにあるのですが、製品の仕様をちゃんと見比べると、中級機では、絞りやシャッター速度を設定するダイヤルが省略せずにきちんと前後2つありますし、ファインダー倍率もエントリ機より高めにし、ピントがよくわかるようになっていますし、エントリ機ではコストダウンのために省かれるような所が中級機では比較的きちんと作られている事がわかります。

また、上にあげた製品以外で、ニコンのD200やキヤノンのEOS 5Dの2機種(20~30万円クラス)もあえて分類するならば中級機ですが、どちらかというとこの2機種の位置づけは、最上位機と中級機との間の隙間を埋めるための製品であって、D200はペンタックス辺りであれば、最上位機の看板を背負って登場してもおかしくない作りの製品ですし、EOS 5Dはフルサイズを無理矢理中級機に搭載した例外的な製品です。いずれにせよ、D200やEOS 5Dを基準にして考えてしまうと、本来の中級機の姿とはちょっとズレてしまいます。

次に来るのは何?

じゃあ、実際ソニーから出てくる「中級機」が30D・D80やK10Dに近い製品になるのか、D200や5Dに近い製品になるのかを推理してみましょう。現在計画が見えているソニーの製品では、エントリ機(α100)と最上位機の間に中級機1機種しかありません。
中級機の本来の位置づけというのは、エントリ機を買ったが製品に不満を感じ始めた人のためのステップアップのための製品ですので、ひとつ上の中級機が最上位機に近い価格になり、エントリ機ユーザが購入に二の足を踏むようでは、製品ラインアップ上好ましくありませんし、また、PMAの時に登場したモック(上の画像)で、左肩のダイヤルにシーンセレクション機能を装備している事から見ても、ソニーから出る中級機が30D・D80やK10Dにより近い位置づけの製品になる事はほぼ間違いないと思います。

しかし、一体それがいつ出てくるんだというとこれがまた難しい。今のタイミングとなっては中級機1機種のみが今年発売になるというのが一番可能性が高い気がしますが、一方で、ソニーとしてもエントリ機市場をこのまま放置しておくのは忍びないでしょうし、エントリ機が案外早いタイミングで出てくる可能性もまったくない訳ではありません。
新機種が登場するタイミングとしてこの次可能性が高いのは9月です。その場合発表は8月下旬~9月中旬という所でしょう。もっとも一番待たされる場合、年末の商戦時期に合わせた発表・発売になる可能性もあります。少なくとも夏商戦時期が終わるまでは正式な情報が出てくるのは望み薄ですので、もうしばらくは首を長くして待つしかなさそうです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dgfreak.com/mt/mt-tb.cgi/831

コメントを投稿

広告スペース