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食わず嫌いな人のための「魔法少女まどかマギカ」

クリスマスなので映画を1本、今年はちょっと趣向を変えてアニメ・「魔法少女まどかマギカ」をご紹介。映画というよりは、昨年ヒットしたテレビアニメなのですが、今年劇場版が公開になっています。

昨年に文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を始め数々の賞を受賞し、あの「子連れ狼」の小池一夫先生が絶賛(※リンク先ネタバレあり)するなど業界内でも高い評価を受け、一般の知名度も高いですが、「しょせん魔法少女ものでしょ?」と、端から無視してかかっている人は少なくないのではないでしょうか?でもタイトルだけ見て、食わず嫌いで拒絶してしまうにはあまりにもったいない作品です。

魔法少女まどかマギカ

物語の導入部分はいかにも「魔法少女もの」風。主人公の鹿目まどかは、キュゥべえと名乗る不思議な生き物から、人の世に災いをもたらす「魔女」と呼ばれる怪物と戦う魔法少女になる事を要請されます。魔法少女になればその見返りとして、何でも1つ願い事を叶えてもらえるのですが、むしろその事よりも、何の取り柄もない自分にコンプレックスを感じていた彼女は、人々のために勇敢に戦う先輩魔法少女を見て、その姿に強いあこがれを抱きます。

しかし、正統的な魔法少女ものらしい展開はここまで。いきなり訪れる先輩魔法少女の残酷すぎる死。そして、まどかに決して魔法少女になってはいけないと警告する別の魔法少女や、ただ己のエゴのためだけに戦う魔法少女の存在。それでもまどかの友人・さやかは、幼なじみの怪我を治すために魔法少女になり、魔女と戦う道を選びます。しかし、人間の価値観が通用しないキュゥべえの冷酷な本性や、魔法少女となった者達を待ち受ける過酷な運命が徐々に明らかになり、追い詰められていくまどか達。

物語の終盤。これまで明かされる事のなかった重大な秘密が一人の登場人物の口から語られ、このストーリーの本当の姿がここでようやく明らかになります。そしてクライマックス、彼女たちが住む街に襲来する最強最悪の魔女・「ワルプルギスの夜」。強大な敵と絶望的な運命に対し、少女達はいかに抗い、そしてどのような未来を選び取ろうとするのか?

この物語の特異性の一つに、「魔法少女まどかマギカ」というタイトルなのに、主人公のまどかはいつになっても魔法少女にならないというのがあります。というか、魔法少女になって戦わない彼女は、そもそも本当にこの物語の主人公なんだろうか?あなたがその疑問に対する答を見つけた頃には、TSUTAYAで魔法少女ものとしてアニメの棚に陳列するよりは、SFジャンルにでも分類して、ハリウッド作品と並べて陳列したほうがふさわしいんじゃないかと考えているに違いありません。

なお、劇場版は前・後編に分かれた総集編があらかた公開終了し、来年新作となる続編が公開予定。テレビ版のDVD(全6巻)は現在発売中で、劇場版DVDもそのうち登場するでしょう。テレビ版は旧作扱いで安くレンタルできる頃ですが、劇場版DVDが出るまで待つのも一案。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ公式サイト
(一部地域で公開中/年末~新春にスポット公開の劇場あり)
http://www.madoka-magica.com/
「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編」はTV版のダイジェストじゃない
(※2ページ目以降微妙にネタバレあり)
http://www.excite.co.jp/.../E1349970238162.html

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これまでに紹介した作品リスト
ロング・キス・グッドナイト」(2011.12.24)
刑事ジョン・ブック 目撃者」(2010.12.24)
デーヴ」(2009.12.24)
恋はデジャ・ブ」(2008.12.24)
恋のゆくえ」(2007.12.24)

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