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「新型コロナ」新規感染者数は3割の減少

「新型コロナ」の4月28日時点の最新状況です。25日に書いた内容から大きくは変わっておらず、新規感染者数は依然減少し続けています。

新型コロナ4月28日時点の最新状況

4月28日時点の最新状況

日本全国計の新規感染者数は4/28までの最新7日間の累計で、前週と比べ3割減(0.71倍)まで減少しました。新規感染者数の1日当り平均で表すと、495人(4/15~21の7日間平均)から350人(4/22~28の7日間平均)へと145人の減少となります。なお、今月中旬のピーク(7日間平均の最大値:542人)との比較では、3.5割/192人の減少です。また、4月17日以降11日連続で前週の同じ曜日の日の感染者数を下回り続けています。


日本全国計の新型コロナ新規感染者数と7日間平均推移
(グラフの解説は「新型コロナの今後を占う」をご参照ください)

ただし、ここ3~4日は減少のペースが加速してきていて、GWで検査数減ってんじゃないの?と邪推してしまいます。だとすればGW明けに多少の反動があるかもしれません。

このまま行けば5月6日時点では、全国の新規感染者数1日当り平均は150人から250人の間(緑の点線)といった所で、2週間前に「新型コロナの今後を占う」で書いた"大甘のシナリオ"よりもさらに楽観的な結果に落ち着く可能性も出てきました。なお、グラフ中の赤の矢印は、自粛方針を打ち出さなかった場合にありえたかもしれない未来。あまり想像したくはありませんね。

地域別では、緊急事態宣言が最初に発令された7都市の最新の新規感染者数の1日当り平均(7日間平均)と、対前週倍率は以下の通り。東京(109人/0.74倍)・神奈川(23人/0.71倍)・埼玉(23人/0.65倍)・千葉(16人/0.53倍)・大阪(32人/0.49倍)・兵庫(15人/0.75倍)・福岡(13人/0.60倍)と、いずれも減少傾向にあります。
これ以外の地区でもほとんどが減少傾向ですが、北海道(28人/1.11倍)・富山(10人/1.05倍)・石川(8人/0.95倍)・愛知(10人/0.93倍)・京都(7人/0.93倍)は新規感染者が比較的多く、依然増加中もしくは減少のペースが鈍いので警戒が必要。

今後の政府の判断

この状況を受けて、来月上旬には政府がなんらかの判断を下す訳ですが、
・東京・大阪などは、減ってはいるがまだまだ感染者の絶対数が多いので自粛は継続(あるいは最低限の緩和?)
・感染者数の少ない地方都市は自粛緩和
・ただし、地域へ人が流入するのを恐れて、緊急事態宣言はどこも解除しないまま、感染者数が一定基準を下回った地域に関して、知事判断でなんらかの緩和を促す?
くらいが落としどころではないかと予想しています。

そして大都市では5月末まで延長になったとして、そこで全面的ではないにせよ自粛緩和の方針が打ち出されたとして、むしろ難しいのはそこから先。自粛は緩和しながら感染者数がコントロール不能にならないレベルに抑える事ができるのか。そのための具体的な施策にどのような事を考えているのか?

その辺りの話は全然聞こえてきませんが、当然政府内部では優秀な"専門家"のみなさんが知恵を出し合って素晴らしいプランを検討してくださっているはず。そうであると信じたい。そうだったらいいなあ...。それがさっぱりできていないとすれば、この先の気温と湿度の上昇で状況は好転していくとは思いますが、ジェットコースターのように感染者数が急増してはまたあわてて火消しに走り回る、付け焼き刃でグダグダな日々が続くかもしれません。

ゴールデンウィークではなく夏休みの事を考えよう

最後にダイエットの事を考えてください。ちょっと体重が減ったからと気を抜いて、スイーツにむしゃぶりついてリバウンドさせてしまうか、そこでぐっと我慢してダイエットを成功させ、夏にお気に入りの水着を再び着られるようになるか?
本当に今が大事。いつ自粛するの今でしょ?です。
このペースで減らし続ければようやく自粛緩和の目が出てきますが、気を抜いてぶり返したら元も子もなくなります。どうか目先の小さな楽しみに惑わされず、今は我慢してその先にあるもっと大きな楽しみを満喫する事に意識を向けてください。
家に帰るまでが遠足、自粛が解除されるまでが感染症対策なのです。

※気が向けば、書き切れなかった事をコメント欄に追記として書いていく予定です。

全国と各都道府県のグラフが表示可能なExcelファイル(都道府県別の明細データ入り)+CSVファイル形式の明細データ :zip圧縮ファイルを解凍してください/加工・転載等ご自由にどうぞ
http://www.dgfreak.com/.../corona0428.zip

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コメント (10)

追記その1:患者数は減ってはいない

本文には書きませんでしたが、大事な事を早速書き足しておきます。
トレンドが把握しやすいため新規感染者数に注目して分析していますが、新規感染者数が減少に転じた所で、病院の新型コロナの患者数は退院数>入院数になるまで増え続けます。雨が小降りになってもその後しばらく川の水かさが増し続けるように、医療現場のピンチはまだまだ続きます。それを考えれば、減ってきたからもう安心ちょっと遊びに行こ、なんて気にはまだなれないはずです。

追記その2:マスクと思いやり

スーパーに行くと、未だにマスクをしていないお客さんが1~2割くらいいます(世代による傾向はあまり感じられない)。

市販のマスクの入手が難しいのはわかりますが、手作りマスクの作り方の情報はいくらでもあふれていますし、材料も手に入らないのであれば、家にあるハンカチと輪ゴムなどでも縫う事なしに布マスクもどきが作れる訳で、結局足りないものはマスクそのものでもマスクの材料でもなく、危機感ともう一つ"思いやりの心"なのかなと。

スーパーやコンビニなどで接客対応している方達は、新型コロナに感染するのではという強いストレスにさらされながら日夜働いておられるはず。我々がマスクひとつするだけで彼らの不安を多少でも軽減できるならば、マスクしないという選択肢はあり得ないと思うのですけどね。

追記その3:この数字に意味があるのか?

おそらく何割かの方は、日本はPCR検査を絞ってるんだから、厚労省の出してる公式数字を分析しても無意味とお考えでしょうから、その点について。

まず、週1で全国民を検査するような事はどこの国もできてないでしょうし、捕捉率の大小はあれ、すべての感染者を完璧に捕捉できていないという点ではどこも同じはず。
そして、もし日本で実際の感染者数が本文に掲載したグラフの赤の矢印のように増加し続けているとしたなら、いかに検査を絞っているとはいえ公式数字が今のような明らかな減少のトレンドを示す事は考えづらく("見えない感染者"がどんどん増えているならその中の一定割合は重症化し数字として隠れようがないはず)、見えない感染者と見える感染者の数には一定の相関関係があり、公式数字が減るなら、見えない感染者の数も同様に減ってきているはずで、気にしすぎる必要はないんじゃないの?というのが私の基本スタンスです。現在"接触8割減"を目標にみんなが自粛し続けている訳ですし、人と接する機会が減ったならば見えない感染者も人に感染させる事はなかなかできないですしね。

ただし、出口戦略を模索するフェーズになれば、感染者の実態をより厳密に把握する事が望ましいでしょうし、この先感染者の行動範囲を中心に検査数を増やしていくべきだろうと思ってはいます。
まあ、見えない数字について素人があれこれ議論しても仕方ないですし、この問題についてはいずれ正解がわかるでしょうからその結果を待つとしましょう。

ちなみに実際の感染者数は10倍以上いると主張する専門家もいらっしゃるそうですが、それが本当だとしたら重症化率も死亡率も我々の認識の1/10以下という事になって、そもそも最初からこんな自粛は必要なかった、スウェーデン流のノーガード戦法(ゆるい規制のみ)でよかったんじゃ?という全然別の議論になるような気がしますね。

追記その4:5月1日の状況

5月1日の最新数字で、新規感染者数の1日当り平均(7日間平均)が269人とついに300人を割りました。対前週で約4割の減少(0.59倍)で、先月のピークと比べるとほぼ半減。また、4月17日以降14日連続で前週の同じ曜日の日の感染者数を下回り続けています。

ちなみに感染者数には曜日毎の"数字の癖"があるので、前日との比較ではあまり(ほとんど)意味がないって話は、前の記事のコメントにも書きましたが、前日と比べて増えたの減ったのと書き立てているニュースをいまだに毎日のように見ます。
キャスター「昨日と比べて減っていますが、これはどう捉えるべきなんですか、専門家の先生!?」
専門家の先生「減ってはいるようだがこの先どうなるかはまだわからない」
こんなやり取りをテレビでやってましたし、もはやこれは真実を大衆から隠すための政府の陰謀かと疑いますね。

追記その5:出口戦略とリーダーシップ

政府専門家会議の某氏「(対策がいつまで必要か)半年か1年か誰も分からない」
大阪の吉村知事「国は出口戦略がないから大阪モデルを作る」

あ~恥ずかしい。地方自治体にこんな事言われて何も思わないのか日本政府。
元々5月6日までのはずだった緊急事態宣言。もう1か月我慢してくださいと言われれば、ぎりぎりみんな従うかもしれない。でも5月末にさらにもう1か月なんて言えると思ってるんでしょうか。それどころか半年先?1年先?一体何を言ってるんだと。
国民の我慢にも通帳残高にも限りがあります。いつまでも先延ばしにできる訳がない。1か月延長をタイムリミットとして、そこで自粛緩和を始めながら、再び流行が拡散しないためには一体何をすればよいか、それを死に物狂いで考えるしかない。それができないなら専門家を名乗るあんたら全員クビですよ。ウイルス騒動は大学の研究室で起きてるんじゃない、実社会で起きてるんだという事を念頭において、現実に立脚したプランを考えてください。
(まあこの専門家を名乗る人達のみに罪があるんじゃなくて、安倍総理のリーダーシップ欠如が諸悪の根源なんだろうとは思います。彼が「自粛緩和をこの1か月以内に始められるプランを知恵を絞って考えてくれ。もし目標数字を達成できなかったならば私自身が責任を取る」くらいの事を言えば、彼らも必死に取り組まざるをえないでしょうに。現実には二言目には「専門家の意見を踏まえながら」ですべて専門家任せですからね)

コロナ関連の情報をフォローしているとイライラするニュースが多いので、ついカッとなってしまいました。

追記その6:地獄はやってきたのか

5月を迎えた訳ですが、3~4月くらいの頃には「日本の対策は手ぬるすぎる、このままでは4月の終わり頃には地獄を見るだろう」的な意見が国内外を問わず少なからずありました。ですが少なくとも私の住んでいる周辺は"地獄"という雰囲気にはほど遠く、ほとんどの人がマスクをしているのを除けば、むしろ一見ふだんとそれほど変わりない日常が続いています。また、ようやく出口戦略がある程度の具体性をもって語られだした今、地獄はこれから訪れるとまで悲観的な見方をしている人はさすがに少数派なのではないでしょうか。

そこまで悲惨な状況になっていない事の大きな理由は、欧米と比べた場合の死者数の少なさでしょう。それは医療現場のみなさんの頑張りも一因としてあるでしょうが、それだけで説明しきれるようなレベルの差ではありませんし、もちろん行政の対策が素晴らしかったからではない。我々がまだ確定しきれていない何か地域的な要因によるものだというのはまず間違いないでしょう。その意味では手ぬるい対策にも関わらずこの水準でとどまった(少なくともとどまっている)のは、日本にとっては大いなる不幸中の幸いでした(運などに頼っていてはいけないんですけど)。

ですがまだ終わった訳ではありません。ピークと比べれば半分程度に減ったとはいえ、いまだに1日に200人強の感染者が新たに発生しているという事は、死亡率を3%(最終的にはこれより上がるという見方もあります)として、1日毎に6人強の命が失われていくという事実の重みを考えてください。

この先の展開で少し不安なのは5月の中旬頃。この連休に残念ながらちゃんと自粛しきれていない人達が一定数いるのは間違いなさそうですし、"ゴールデンウィークの気の緩み"でその頃にまた感染者数が増加の兆しを見せる可能性は少なからずあります。そこを無事に乗り切る事ができれば、東京など大都市でも"痛みを伴う自粛"をワンステップずつ解除していけるでしょう。そのためには今が大事。今何をなすべきで、何をなすべきでないかをもう一度思い出してください。

追記その7:5月4日時点の状況

今日の安倍総理会見に対する文句を書こうかと思ってましたが、長文になりすぎるので4日時点の新規感染者状況だけ。

新規感染者数の1日当り平均(7日間平均)は238人で、対前週で約4割減(0.63倍)で、先月のピークと比べると約6割の減少(0.44倍)。やや減少のペースが鈍化気味で、前週の同じ曜日の日の感染者数を下回り続けていたのが16日でストップし、この4日は前週をやや上回りました。不吉な予兆の可能性もないではないですが、2~3日様子を見ないとなんとも言えません。ここの所調子がよすぎたので、その一時的反動と思いたいところです。

ちなみに会見では感染者数が"1日当たり700人近くまで増加したのが1/3にまで減少した"と言ってましたが、700人近くというのはたまたま一番多かった日の話。7日間平均でならすとピークが1日当り約540人ですから、減少幅を大きく見せるためのあまりフェアではない表現ですね。

追記その8:一番油断してるのは安倍総理

日本には古来より「勝って兜の緒を締めよ」という戒めの言葉がありますが、あの方はご存じないのでしょうかね?まだ勝った訳ですらないのに。

まだGWも終わってないのに、憲法フォーラム宛てにメッセージ作ってる暇があったら、国民向けに引き締めと激励のメッセージでも公開するべきじゃなかったんですか?

この先に感染者数ぶり返して、自粛緩和どころじゃなくなったら、戦犯は誰なのか言うまでもありませんよね?

http://www.dgfreak.com/blog/2020/05/20200504isnt-over-yet.html

追記その9:東京ちょっとピンチ

5日時点で東京があまりうれしくないペースで再び増加中。4日連続で前週の同じ曜日の日の感染者数を上回り、7日間平均は83人まで下がっていたのが101人まで増加しています。

追記その10:5月6日時点の状況

最新の状況を別記事にまとめました。

http://www.dgfreak.com/blog/2020/05/20200506corona.html

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