本日より日本でアップルの「iPad」が無事発売になり、アップルストアでは行列ができるなど、かなりの賑わいを見せているようです。
これまでにも書いた通り、個人的にはこの端末を買う予定はないのですが、期待しているのはiPadの登場が、沈滞している日本の電子出版の世界を活性化させる呼び水になる事。紙の本には紙の本の良さがある事を否定するつもりはまったくありませんが、現実問題として紙の本は場所を取りますし、たまにしか読まなくなった全10巻の小説を手元に置いておくのは厳しいものがあります。また、最近楽天のレンタルCDサービスを使って、70~80年代の懐かしのヒット曲を集めて楽しんでいるのですが、それと同じ感覚で、昔読んで今は絶版になっている小説をまた読みたくなった時、電子書籍として安価に購入できれば魅力的だとは思いませんか?
ただし、その買いたい本が高尚な学術書であろうと、低俗なエロ小説であろうと、どこかの私企業が勝手な判断で販売の可否を決めるなんてのはとんでもない話ですし、また、特定のハードウェアに縛られる事なく、iPadであろうと、パソコンであろうと、ケータイであろうと、自分の持っているどの端末でも自由に読む事ができなければ、その値打ちは半減してしまいます。この辺りは各社の思惑が絡んで難しいのは理解していますが、旧態然とした出版メディアの世界が、iPadとその対抗製品の出現によって、多少はいい方向へ変化していってくれるのではないか、これからに期待したい所です。
表参道で「iPad」発売セレモニー、孫社長や藤井リナが登場
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20100528_370125.html
iPadで何ができる? 日本発売までの道のり
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1005/28/news015.html
ソニー、KDDIなどが電子書籍配信新会社。年内スタート
-ソニーはReaderをKDDIも端末発売。オープンに展開
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100527_369839.html
業界関係者から歓迎の声も―スキャン代行は「悪」なのか
(書籍を電子化してくれる「ブックスキャン」サービスに関する記事)
http://ascii.jp/elem/000/000/518/518894/
さよならアップル、こんにちはグーグル
http://newsweekjapan.jp/stories/business/2010/05/post-1281.php