iPhoneがもたらすもの
海の向こうではアップルのiPhoneの発売が今月29日と間近に迫っています。アップルの米国のホームページに行くと、最新のCMのムービーが掲載されており、(当然英語ですが)画面さえ見ればそのインターフェースの洗練ぶりがわかりますので、まだiPhoneが動いている所を見た事がない方は、是非一度ご覧になる事をお勧めします。
話変わって、今市場に存在する電話機能を持ったモバイル機器を、
iPhone=Mac
Windows Mobile搭載のスマートフォン=MS-DOSパソコン
普通のケータイ=ワープロ専用機
という風に対比させれば、今の状況というのは、Macが初めて登場した1980年代中頃以降のコンピュータ市場に似たものを感じます。当時まだパソコンは今と比べると比較にならないほど普及度は低かったですし、それどころかパソコンなど使い道がないし、ワープロ専用機があれば十分という風潮でした。
そこにMacが登場した事が、MS-DOSという貧弱なインターフェースしかもたないパソコンに、GUIを備えたWindowsというOSを登場させる呼び水となり、その後インターネットという"用途"が生まれた事で、一気にパソコンの普及率を向上させ、ワープロ専用機という製品分野をほぼ絶滅させるに至りました。
同じ事が起きるとすれば、iPhoneの登場が契機となって、クローズドアーキテクチャしか持たない「普通のケータイ」は、やがて市場から駆逐される事になる訳ですが(かつiPhone自身は勝利者にはなれない)、実際何が起きるかはまだわかりません。しかし、iPhoneの登場によって、携帯電話やスマートフォンがこれまでと同じでいられなくなるという事だけは、ほぼ間違いないと思うのです。
「iPhone」のクールな機能-テレビコマーシャルで明らかに
http://japan.cnet.com/special/tech/story/0,2000056938,20350517,00.htm
HTC、「iPhone対抗」スマートフォンを発表
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/06/news022.html